【運動脳】運動は体だけでなく、脳にも良い!!

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こんにちは、今回は、脳科学×運動の決定版とも言える一冊、アンデシュ・ハンセンの「運動脳」を紹介します!私自身も実践し、少しずつ効果を実感してきています。皆さんの参考になれば幸いです!

はじめに:運動は体だけでなく、脳にも効く

「運動は体に良い」。そんな言葉はもはや誰もが知っています。でも、「運動すると頭が良くなる」「メンタルが安定する」と聞いたらどうでしょうか?にわかには信じられないかもしれません。

スウェーデンの精神科医アンデシュ・ハンセン氏が著したベストセラー『運動脳』は、そうした私たちの常識を覆す一冊です。著者は精神科医として多数の臨床データや最新の脳科学研究をもとに、「運動は脳にこそ効果がある」と強く主張します。集中力、記憶力、創造力、そして不安やストレスへの耐性、こうしたすべてが、運動によって年齢問わず改善するというのです。

この記事では、『運動脳』の内容を要約しつつ、科学的な根拠や実際の研究データ、私自身の実践体験なども交えて、「なぜ運動すると頭が良くなるのか?」をわかりやすく解説していきます。

人間の脳は「動くこと」を前提に進化してきた

人類の歴史の大半は、「動き続けること」が生き残るための条件でした。食料を求めて歩き、獲物を追って走り、危険から逃げ、隠れ、また移動する、こうした活動が、私たちの祖先の毎日だったのです。

脳はその過程で、身体の動きと連動して最適化されてきました。つまり「動くこと」で最大限の力を発揮する設計になっているのです。

現代人は、デスクワーク中心の生活やスマートフォンの普及によって、「ほぼ動かない脳の使い方」をしています。これが集中力低下や慢性的な疲労、さらにはメンタルの不調を引き起こしている一因であると、『運動脳』では述べられています。

運動が脳に与えるメリット

1. 集中力と記憶力が格段に向上

軽い有酸素運動をたった20〜30分行うだけで、脳の中でドーパミンやノルアドレナリンといった神経伝達物質が活性化します。これにより一時的に集中力が高まるだけでなく、長期的には「記憶力」や「学習効率」も向上します。

その鍵を握るのが「BDNF(脳由来神経栄養因子)」という物質。このBDNFとは脳の神経細胞の成長再生を促す“脳の肥料”とも呼ばれる物質で、特に記憶をつかさどる「海馬」で多く分泌されます。

定期的に運動している人は、このBDNFの量が多く、記憶力や認知機能のテストで良い成績を残す傾向があることが、複数の研究で明らかになっています。

2. ストレス・不安を抑え、メンタルを安定させる

現代人の多くが抱える問題の一つに、慢性的なストレスや不安があります。運動にはこれらを軽減する効果もあります。

運動をすると、コルチゾール(ストレスホルモン)の分泌が抑えられるだけでなく、セロトニンやエンドルフィンといった「幸福感」や「リラックス」をもたらす神経伝達物質が分泌されます。特に中程度の運動(早歩きや軽いジョギング)を定期的に行うことで、うつ病や不安症の症状が軽くなることが、臨床研究でも報告されています。

さらに、前頭葉は「感情のコントロール」や「自己制御」に関わる領域であり、ここが十分に働くことでストレスに対して冷静に対処できます。運動はこの前頭葉の機能を高めるため、結果としてストレスへの耐性が強くなるのです。

実際、ヨーロッパの医療現場では、うつ病治療の一環として「運動療法」が正式な処方として採用されるケースも増えているのです。

そして、最近の研究でパニック発作への効果があるということもわかってきているそうです。

逆に、慢性的なストレスにさらされると海馬や前頭葉は萎縮し、記憶力や感情のコントロール機能が低下します。これは「脳のブレーキ」が壊れることに近く、ストレスに対抗する力が弱まってしまうのです。しかし、運動はこの萎縮を防ぎ、さらには海馬の体積を増やすことさえあります。まさに脳を守り、育てる最良の手段なのです。

3. 創造力・直感力もアップする

意外かもしれませんが、運動は「創造性」にも良い影響を与えます。ハーバード大学の研究では、被験者に創造的な課題を与えたところ、「歩きながらアイデアを出す」グループの方が、座って考えたグループよりも2倍近く多くのアイデアを生み出したという結果が出ています。

これは、運動によって前頭葉(創造的思考を担う脳部位)が活性化し、思考の柔軟性が増すためと考えられています。

運動で劇的に変わる?:筆者の体験談

朝にランニングを始めたからといって、すぐに劇的な変化が現れるわけではありません。「記憶力が少し良くなったかも」「集中力が続いている気がする」といった感覚はありますが、劇的に変わった!という実感まではありません。

それでも、私にとってこの習慣は非常に効果的だと感じています。以前は朝起きてすぐにYouTubeを見たり、布団の中でダラダラと過ごしてしまい、1日がそのまま流れてしまうことが多くありました。でも今では、朝ほんの5分でも外に出て歩くだけで気持ちがリセットされ、「今日1日、ちゃんと頑張ろう」と前向きにスタートを切ることができるようになったのです。

どんな運動を、どれくらいすれば効果があるの?

『運動脳』で推奨されているのは、「中程度の有酸素運動(散歩や軽いランニング)を週に3〜4回、1回30分〜45分程度」。それだけで、脳機能の改善効果が期待できます。具体的には以下のような活動です:

  • 早歩き(やや息が上がるペース)
  • 軽いジョギング
  • 自転車での通勤

これを少なくとも半年続けると効果が出てくると本書では書かれています。

特に朝に運動を取り入れると、脳が活性化し、その日一日の集中力が高まり、気分も落ち着きやすくなるそうです。

また、ドイツのウルム大学の研究では、8週間の有酸素運動を継続した被験者の海馬が平均2%増加したというデータも。大人でも脳は肥大化するのです!

頭ではわかっていても、なかなか続かない……」そんな方におすすめなのが、「ハードルを下げる」ことです。

たとえば:

  • 靴を履くだけ
  • 家の周りを1周だけ歩く
  • 5分だけ外に出て歩く

このように、最初の一歩を極端に簡単にすることで、「始めること」への心理的抵抗を下げられます。

さらに、「習慣は他の習慣にくっつけると続く」という研究もあります。たとえば「朝コーヒーを飲む前に10分歩く」「帰宅後、着替えのついでにスクワット10回する」など、自分の生活に自然に入り込む形で設計しましょう。

とにかく自分のできる範囲で続けていきましょう!

子どもと一緒に!「最強の学習ツール」としての運動

運動の効果は大人に限りません。近年、子どもたちの教育現場でも「運動と学力の関連性」が注目されています。

スウェーデンのある小学校では、授業前に20分間の運動時間を設けたところ、読解力・記憶力・集中力のスコアがすべて向上したという結果が出ています。これは、運動によって脳の海馬や前頭葉が活性化し、学習効率が高まるためと考えられています。

つまり、運動は「脳、身体のコンディションを整える」と同時に、「学力を伸ばすための学習支援ツール」でもあるのです。

おわりに:運動があなたの脳を変える

『運動脳』が私たちに伝えてくれるのは、「脳の状態は良くなる」、「ストレスなどに対抗できるということです。しかも、その手段はジムや高額なトレーニング器具ではなく、今日から誰でもできる「歩くこと」や「軽く走ること」だけでいいのです。

記憶力を高めたい。アイデアをもっと出せるようになりたい。心を安定させたい。そんな願いを叶える最も確実な方法が、運動なのです。

まずは少し外に出てみましょう。5分でも、歩けば脳が目覚めます。それがきっと、あなたの脳と人生を少し良くする第一歩になります。

そして本書では、運動が脳に与える多くのいい影響を解説していますが、運動は体、健康にもいいことは言わずもがなです。やらない手はないですね!

「“やる気が出たら動く”ではなく、“動いたらやる気が出る”その第一歩が、とても大切です。」

ぜひ皆さんもこのブログを閉じて少し外に出て散歩してみませんか?それではまた!!

※この記事はアンデシュ・ハンセン著『運動脳』(サンマーク出版)を参考に執筆しています。

ぜひみなさんも、この本を手に取って読んでみてください!

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